2008年2月12日

「重森三玲の庭はどこで見られる?」

  日本庭園界の革新派・重森三玲にがぜん興味がわいてきたピエール。今日... [ 続きを読む ]

 

日本庭園界の革新派・重森三玲に
がぜん興味がわいてきたピエール。

今日も三玲が作った庭についてリンコに教えてもらいました。
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リンコ
こんにちは、ピエール。

ピエール
ボンジュール!

昨日リンコから重森三玲庭園美術館の話を聞いて
さっそく見学の申し込みをしちゃったよ。

他にも三玲の庭を見たくなって調べたんだけど、
東福寺の龍吟庵(りょうぎんあん)というところにも
三玲の作った庭があるそうだね。

リンコ
うん。龍吟庵は東福寺の塔頭(たっちゅう)の一つ。

ピエール
たっちゅう?

リンコ
そう。塔頭。
塔頭っていうのは、もともと禅寺で高い位の僧が亡くなった後に
その弟子が師の徳を慕って建てた墓塔または小院のことをいうのよ。

そこから転じて、寺院の敷地内にある
高僧が隠退後に住んだ子院のことも指すようになったの。

龍吟庵は東福寺の第三世住持(住職)・大明(だいみょう)国師(1212?1291)の住居跡なんだけど、
方丈を囲むようにして3つの庭があるよ。

ちなみに室町時代に建てられたこの方丈は
現存する最古の方丈建築とされ、国宝にも指定されているんだ。

ここでは1964年に三玲が手がけた庭が見られるよ。
このとき三玲は68才

残念ながら龍吟庵は通常非公開だから
年に数回ある一般公開を待たなくちゃいけないんだけどね。

ピエール
庭の写真を見たんだけど、印象に残ってるのは西庭かな。

区分けされた部分にそれぞれ白い砂と黒い砂が敷き詰められていて
大きな石がところどころに立っている。

リンコ
白砂と黒砂で海と雲の様子を、
大きな石で、天に昇るが雲の隙間から出現する場面を表してるんだよ。

ピエール
まるで1枚の立体的な絵画を見ているようだね!
他の2つの庭も魅力的だな。

南庭は白砂を敷いただけのシンプルな庭。
東庭は赤い砂が敷き詰められた中に
これまた大きな石がダイナミックに組まれていて。

リンコ
この東庭は、大明国師が幼少期に高熱で荒野に倒れ、
6頭の狼に襲われそうになった際に
頭のいい犬が救い出したという伝説を表しているの。

ピエール
え?石と砂でそんなものを?

リンコ
そうなの。庭に置かれた大きな石のうち、
中央を大明国師、その両隣を犬、それ以外の6つを狼に見立てているのね。

ピエール
へー!
枯山水では自然風景だけじゃなくて
物語も表現しちゃうんだね!
なんて自由な庭なんだ!ますます興味がわいてきたぞ?

ねね、他にどこに行けば三玲の庭が見られるのかな?

リンコ
京都だと、そうねぇ…。
松尾大社や大徳寺の塔頭・瑞峯院などで見られるよ。

ピエール
明日から3連休だから見に行ってくるよ!
日本庭園にどんどん興味がわいてきたな。

リンコ
じゃあ来週は重森三玲以外の作庭家についても紹介するね。
小堀遠州とか、小川治兵衛とか・・・。

ピエール
セ・ボン!また来週の火曜日にね!

関連リンク)
東福寺 龍吟庵

松尾大社

大徳寺
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「重森三玲庭園美術館ってどんなとこ?」

  日本文化が大好きなリンコとピエールは今週、昭和のモダン作庭家・重森... [ 続きを読む ]

 

日本文化が大好きなリンコとピエールは
今週、昭和のモダン作庭家・重森三玲の話題で持ちきり。

今日もその話の続きが始まったようです。

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リンコ
この間、京都の吉田神社の近くにある
重森三玲庭園美術館に行ってきたの。

ピエール
吉田神社?
あぁ、京都大学の東にある節分祭で有名な神社ね。
あの辺りって、なにか三玲にゆかりがあるの?

リンコ
その吉田神社の社家(しゃけ)である鈴鹿家の所有していた家を
1943年に三玲が譲り受けたのよ

ピエール
しゃけ?塩焼きにすると最高なあれかい?

リンコ
もう!ピエールったら、そんなわけないじゃない(笑)
社家っていうのは神社の神職を代々受け継ぐ家系のこと。

今は書院とその前庭、茶室「好刻庵」と茶庭が見学できる場所になっているけれど、
もともとは三玲が住んでいたの

江戸時代に建てられた書院から
前庭を眺めるとこんな感じだったよ。


ピエール
書院から眺めると障子と長押が額縁のようになって、
庭が一枚の絵のように見えるね!

リンコ
この庭は、数年前に
吉永小百合さんが出演したシャープの液晶テレビ
「AQUOS(アクオス)」のCMにも登場したんだ。

三玲の作った庭の特徴として
石を横にして置くのではなく、にする石組が挙げられるかしら。

ピエール
ダイナミックに感じられるね。

リンコ
この庭では石を亀や鶴、舟などに見たてているの。

見て、手前の大きい石はを表しているんだよ。



なんとこの石、半分くらいは地中に埋まっているそう。

書院内はこんな感じで・・・


天井から吊るされている照明器具は
イサム・ノグチから贈られたものなんだって。

ピエール
彫刻からプロダクトデザイン、ランドスケープと
幅広い分野でマルチな才能を発揮した
あのイサム・ノグチからかい?

リンコ
そう。イサム・ノグチは三玲の8つ年下で二人は交流があったの。
1958年にイサム・ノグチがパリのユネスコ本部の造園を手がける際、
そこに使う石を探す手助けを三玲に頼んだそうよ。
そのお礼として贈ったのね。

ピエール
トレビアン!この書院の空間によくマッチしているね。

リンコ
でしょ。
奥にある掛軸は、三玲が書いたものよ。

茶室「好刻庵」内にも三玲が手がけたものがたくさんあって、

釘隠しは三玲自らが四季の草花を描いた清水焼だったり、
戸の取っ手部分に「三玲」という文字をデザインしたものがあったり。



残念ながら茶室内は写真撮影が禁止なので、外観だけね。

ピエール
わー!庭以外にも見どころがたくさん!
三玲パラダイスだね。
ピエールも行ってみたい。

リンコ
重森三玲庭園美術館は
事前に申し込みが必要なので気をつけてね。

ピエール
おっと、そうなんだ!
他に京都で三玲のおすすめの庭園があれば教えてほしいな。

リンコ
じゃあ、明日また紹介するね。

ピエール
楽しみにしてるよ。A demain(また明日)!

関連リンク)
重森三玲庭園美術館
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「東福寺の方丈庭園ってどんな庭?」

  日本生まれのリンコとフランス生まれのピエール。最近、二人は日本の革... [ 続きを読む ]

 

日本生まれのリンコとフランス生まれのピエール。
最近、二人は日本の革新的な作庭家・重森三玲の話題で持ちきりです。

今日もその話をしたようで・・・

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ピエール
Bonjour、リンコ。
昨日、メリと話してから三玲の代表作・
東福寺の方丈庭園を見に行ってきたよ!

リンコ
うわー、行動派ね!どうだった?

ピエール
観光シーズンじゃないからか、すいててよかったよ!
「方丈」という名前の建物の周りをぐるりと囲むように庭があって・・・。

…そういえば、「方丈」ってお寺によくあるけど、
あの建物は何のために建てられたの?

メリ
方丈っていうのは、禅宗のお寺における
住職の住居のこと。
しだいに接客や仏事に使われる場所としての役割が
強くなっていったそう。

ちなみに、方丈の四方に庭が配置されているのは東福寺だけなのよ。

ピエール
そうなんだ!
東西南北4つの庭それぞれにキャラクターがあるよね。

一番印象に残っているのは、北庭かな。
オシャレ系カルチャー誌にもよくその写真が載ってるからね。

苔と敷石を組み合わせて作った市松模様がモダン!
アバンギャルド(前衛的)っていうのかな。

ンコ
そうね。
でも、市松模様っていうのは日本の伝統模様なのよ。

三玲がこの庭をデザインしたときも、
日本の伝統的な建築や庭園からその影響を受けたらしいの。

なかでも
桂離宮の茶室「松琴亭」(しょうきんてい)
床の間と襖に施された市松模様に大きな刺激を受けたんだって。

ピエール
桂離宮の市松模様といえば
ブルーとホワイトで構成されたとっても大胆なものだよね!
江戸時代に建てられた茅葺屋根の建物にあのデザインは斬新だよね。

ンコ
あれはとっても印象深いわよね。
で、東福寺で北庭の他に印象に残った庭は?

ピエール
東庭もおもしろかったなぁ。
白砂の上に、直径30cmくらい、高さ30?80cmくらいの
円柱の石が何本か立っているんだ。

ンコ
あの石の円柱は北斗七星を構成しているの。

ピエール
確かに!
上から見たら7つの石が北斗七星の恒星の位置に置かれていた気がするぞ!

ンコ
でしょ。
でも、あの石の円柱は再利用されたものなんだけど、
もともと何に使われていたものだと思う?

ピエール
え?リサイクル品なの?
なんだろう・・・。椅子とか??ピエールはあそこに座ってみたいな。

ンコ
ノン!座っちゃだめよピエール(笑)!
正解はなんとトイレの柱

もともと、東福寺内にある「東司(とうす)」の解体修理の時に出てきた礎石を利用したの。
東司っていうのは禅宗の言葉で、トイレを指すんだよ。

ちなみに、さっき出てきたモダンな市松模様の庭・北庭の敷石も、
もともと南庭の勅使門から方丈へ敷き詰められていたものを
再利用したのよ。

ピエール
なんだかとってもエコだね!!

ンコ
そうなの!
この他にも京都には三玲が作った魅力的な庭がたくさんあるから、
明日また紹介するね。

ピエール
了解、僕もまた勉強してくるよ。Salut(またね)!

関連リンク)
東福寺


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「重森三玲は何で庭を作り始めたの?」

  編集部によく遊びに来るリンコとピエール。今日は、昭和を代表する作庭... [ 続きを読む ]

 

編集部によく遊びに来るリンコとピエール。

今日は、昭和を代表する作庭家・重森三玲が庭を作り始めるまでの話で盛り上がったそうです。
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リンコ
こんにちは、ピエール。昨日の話の続きをするわ。

重森三玲のデビュー作にして代表作の庭、
東福寺の方丈庭園「八相(はっそう)の庭」
ができるまでについて話すね。

この庭、
三玲が何才のときに作ったものだと思う

ピエール
昨日、リンコと別れてから図書館で少し勉強したんだけど、
三玲って79才で生涯を終えるまでに200あまりの庭を作ってるんだよね?

ということは、結構早くから取り組んでいたのかな。20才くらいの時?

リンコ
ノン!
答えは、43才。昭和14年のことよ。

確かに、18才の頃に自宅の茶室を設計したり、
そのあとも時々作庭にたずさわったりと空間を演出する仕事をしてるんだけど、

本格的に作庭に取り組み始めたのは、東福寺の方丈庭園からなの。

ピエール
へー!若い時から作庭の才能をばんばん発揮していったんじゃないんだ!
意外だなぁ。

リンコ
でしょ?じゃあ、本格的に作庭に取り組み始めるようになった
きっかけは何だと思う?

ピエール
えっと・・・三玲は日本美術学校で日本画を学んだ後、
小さい頃から習っていた華道茶道の研究を進めたんだよね。

・・・でも、そういえば、作庭に取り組み始めたのは何でなんだろう?

リンコ
きっかけとなったのは、なんと、
台風の襲来!だったの。

昭和9年に襲来した室戸台風で破壊された京都の庭園を目の当たりにして、
その復元と現状把握が必要だと思った三玲。
全国の庭園の実測調査を文部省に提案したんだって。

その後、独自に調査を開始し、
4年後には約250もの庭の調査を済ませたんだ。
その調査で、三玲は
後世に恥じない庭園を残すことが己の使命
と感じたらしいの。

直後に、三玲のデビュー作にして代表作、
京都にある東福寺の方丈庭園「八相の庭」が誕生するってわけ!

ピエール
己の使命に燃え、傑作を作り上げる三玲!トレビアン!

リンコ
そうね。
さて、東福寺は、紅葉の名所として有名な寺院。

特に境内のほぼ中央を横断する渓谷・洗玉澗(せんぎょくかん)に
架けられた通天橋(つうてんきょう)からの紅葉の絶頂期の眺めは、
まるで赤や黄の色鮮やかな雲間に漂っているかのような感覚になるほど。

秋には多くの観光客でにぎわい、
記念撮影の順番待ちがそこかしこの絶景ポイントで繰り広げられるのよ。

三玲の庭が実際にどんなものなのかについてはまた明日話すね。

ピエール
おっと、また時間か。
明日も楽しみにしてるよ。Au revoir(バイバイ)!

関連リンク)
東福寺

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「枯山水(カレサンスイ)ってなに?」

  今日は、編集部によく遊びに来る二人の友達、リンコとピエールを紹介し... [ 続きを読む ]

 

今日は、編集部によく遊びに来る二人の友達、リンコピエールを紹介します。

日本のアートに興味のある二人。
これから、二人の会話をちょくちょくこのブログに載せていこうと思っています。

まずは、二人のプロフィール。

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リンコ
日本生まれ。
小さい頃から建築やデザインに興味を持ち、全国にある伝統的な町並みについて研究している大学生。
建築・文化から現代アートまで、幅広く興味を持つ。

ピエール
フランス生まれ。
日本文化に興味があり、留学生として京都に滞在中。
日本の美術についてはまだまだ初心者。
メリとは同じ研究室の同級生。
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リンコピエールは、大学のお昼休みの時間に、日本庭園についての話をしていたそうです。


リンコ
枯山水と聞いて、ピエールはどんなイメージを持つ?

ピエール
「カレサンスイ」って、日本の代表的な庭園様式だよね。
砂利がきれいに敷き詰められて、波打っちゃったりしてるやつでしょ?

「枯」という字がついてるし、ちょっと年寄りっぽい感じなのかな。

リンコ
枯山水とは、実際の緑や水を使わずして、
山や川などの自然風景を表しちゃおうっていう試み。

それは、いうなればイメージの芸術
庭を眺める者のイマジネーションで、
その庭は完成するの

まるで、眺める者と作庭家との
コラボレーション!それってすごいことだと思わない?

ピエール
セ・ボン!枯山水についてもっと知りたいな。

リンコ
侘び・寂びの文化が広まった室町時代から発達した枯山水は、
瞑想や坐禅にふさわしい造形として
禅宗寺院で多く見られるよ。

まず初めに、昭和に名庭園を多く残した
作庭家・重森三玲(しげもりみれい)による枯山水の庭を紹介しようかな。

三玲は、いけばなや茶道にも精通した作庭家。
岡山で生まれ、33才のときに京都に移り住んだの。

そんな彼が作った庭の数々は、いまやカルチャー系のオシャレ雑誌や
大衆向けガイドブックでもとりあげられるほどの人気者。

なぜってそれは枯山水の初心者にもぴったりな、
わかりやすくてモダンなものだから。

ちなみに、「三玲」の名は、作品『落穂拾い』や『晩鐘』で有名な画家の
ジャン・フランソワ・ミレー
にちなんで改名したそう。
ほら、そのミーハー的な感覚に少し親近感が湧いたでしょ?

あっと、授業の時間だ。
明日は、三玲の代表作・東福寺方丈庭園誕生の秘密について話すね。

ピエール
楽しみにしてるよ。Voyez-vous demain(また明日)!


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